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2010年03月15日

【峰崎参議のニュースレター】765号=政局は視界不良状態に入りつつある

■政局は視界不良状態に入りつつある

 参議院の予算委員会の審議も順調に進んでいる。

 公聴会は今週の火曜日に設定され、来週中にも予算や予算関連法案の採

決が進む見通しになっている。

 自民党内には、このような国会運営について、相当な不満が渦巻いており、

川崎国会対策委員長や大島幹事長の責任だけでなく、谷垣総裁の辞任を求

める動きにまで展開し始めている。政権の座から転げ落ちた自民党は、政権

の座にあるがゆえに何とか統一できていた党内結束が、みるみるうちに緩み

始めつつあるのかもしれない。 

 月刊雑誌『文芸春秋』4月号の中で、与謝野元財務大臣が、谷垣総裁の辞

任か、それとも新しい党を作るのか、と言う大変激しい宣言を打ち出されてい

る。さらに、舛添前厚生労働大臣も勉強会を立ち上げ、虎視眈々と主導権獲

得に向けて準備されているようだ。

 この自民党内の動きと共に目が離せなくなっているのが公明党であろう。 

 子ども手当てや高校無償化法案に対して、修正をすることを条件に賛成に

回り、自民党との距離がますます広がりつつある。どういう仕掛けが進められ

ているのか良くわからないのだが、明らかに参議院選挙後をにらんだ政界再

編成、と言うより連立の組み換えが想定されつつあるのかもしれない。    

 尤も、参議院選挙での民主党の過半数確保が困難になった場合の新しい

局面展開に対応するもので、民主党単独で過半数確保ができれば大きな展

開は出てこないだろう。 

■民主党に逆風が吹き続けている

 さて、肝心の民主党であるが、最新の時事通信の世論調査によれば、鳩山

内閣の支持率が30%そこそこで、危険ラインといわれる20%台に突入すら予

想されるまでに至っている。さらに、小沢幹事長の辞任を求める世論も依然と

して高く、政党支持率も民主党は19.3%と前回調査に比べ3.5%低落し、政権

交代以来始めて20%を割り込んでいる。

 尤も自民党の支持率は15.2%と前回調査に比べ0.6%しか増えていない。 

 ただし参議院選挙での投票先を聞いたところ、民主党は21.1%、自民党は

20.5%と拮抗しており、大変厳しい状況になっている。もちろん政治とカネの

問題が大きく影響していることは間違いない。

 今後の政局の展開は、視界不良状態に入ったと言えよう。3月末に予算と関

連法案が可決されれば、政局は一気に参議院選挙に向けて動き始める。 

 民主党は、マニフェストの策定の為の企画委員会がスタートする。最高責任

者は鳩山総理だが、企画委員会は仙谷国家戦略担当大臣と高島筆頭副幹

事長のもとで実務的には進められる。

 6月の成長戦略、中期財政展望、税制改革の論点整理など来年度予算編

成作業もにらんだ厳しい作業が展開されていくことになる。一番の問題は「財

源」問題であることは間違いない。それだけに、税制調査会の作業もこれから

が本番となる。 

■税制調査会の専門家委員会がようやくスタート

 その税制調査会の方であるが、ようやく先週の月曜日、専門家委員会の基

礎問題小委員会が、金曜日には納税環境小委員会が立ち上がり、第1回の

小委員会が開催された。

 基礎問題小委員会は神野委員長自らが座長となられ、専門家委員会に提

出する検討資料の作成に当たられる。

 当日は、4名の小委員がそれぞれ事務方の主税局にたいして資料要望が

出され、後日もう一度それらを整理していくことになった。何せ、予算委員会開

会中のため、主税局も仕事が多く、専門家委員会への対応がなかなか十分

にできにくくなっているようだ。

 4月に入れば少しは改善されるだろうが、4月は4月で別の課題も増えてくる

だけに、厳しい日程が続きそうだ。

 納税環境小委員会の方は、今後の課題とスケジュール感を確認し、毎週ほ

ぼ1回ずつヒアリングと論点整理をしていくことになる。こちらも納税者の権利

憲章制定や国税不服審判諸制度の改革問題など、重要な問題を手がけるこ

とになる。

 初っ端から納税者の権利と義務の問題をめぐって論戦が交わされるなど、

やや前途多難を思わせられた次第である。

 現在、総務省のほうで、行政不服審査制度の改正問題が進行中で、国税

不服審判制度も密接に絡んでいるだけに十分な連携が求められていると言え

よう。

■高橋進先生の早すぎるご逝去を悼む

 悲しい知らせである。

 ドイツ政治史の大家である高橋進東京大学教授が亡くなられたのだ。

 1983年以来のお付き合いで、政治のさまざまな局面でいろいろと教えてい

ただき、大変お世話になった方である。お人柄も大変きさくで、なんでも相談

できる方であっただけに、61歳と言うあまりにも短い生涯を惜しまざるを得な

かった。

 14日、お別れの会に出席し、心からのお悔やみを申し上げた次第である。 

 合掌。 



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