「共生と連帯に基づく持続可能な社会」の実現めざす=自治労道本部第55回定期大会

掲載日:2013.09.26


本日、9月26日午前9時から札幌コンベンションセンター・大ホールで、自治労北海道第55回定期大会を開き約550人が参加している。

昨年の大会は自治労道本部が1962年に結成してから50年目の記念すべき大会だった。あれから1年、昨年末の衆議院議員選挙で民主党が惨敗し、第2次安倍内閣が発足した。さらに今夏の参議院選挙の結果、今後、より一層反動的な政治に拍車をかけてくるのは必至で、道本部としても厳しいたたかいを展開することになる。

 

 

 

道本部執行委員会を代表して当面する諸課題などにふれ、山上委員長は、「道本部は、昨年9月末の定期大会以降、連続するたたかいを進めてきた。自治労道本部結成50周年という節目に、都市交との組織統合や全労済との完全統合も実現することができた」と、厳しい諸情勢の中、全道の職場・地域で献身的に運動を担っていただいた役員と組合員に、お礼の言葉を述べた。

 その上で、私たち働く者を取り巻く情勢について、「残念ながら、引き続き厳しい状況に置かれていると言わざるを得ない。われわれ庶民からすると、景気が良くなっているという実感がまるでない。物価が上がり、インフレ政策に逆行して賃金までが削減されている。何が『アベノミクス』だ!といった気分だ」と強調した。

 

また、先週の20日に開かれた『政労使協議』の初会合について、「安倍総理が賃上げや雇用拡大への協力を要請したが、経営側は労働分野の規制緩和や法人税の引き下げを主張し、労組側がこれに異を唱えるといった同床異夢ともいえる初会合だった。われわれは、『アベノミクス』の幻想に振り回されるのではなく、これ以上、格差拡大や無駄な公共投資を許さず、インフレ政策に逆行する賃金削減を阻止し、生活向上をめざした賃上げ闘争を強化して、『アベノミクスの効果や副作用』をしっかり見極め、これに対する取り組みをしたたかに展開したい」と協力を呼びかけた。
政治課題については「安倍内閣は、民主党政権がすすめた脱原発路線、地方自治の拡充や地方分権を認めず、地方交付税の削減を行い、地方公務員の賃金削減を自治体への強要。『復興特別法人税』の廃止する企業への優遇政策。TPP問題への対応。企業にだけ都合の良い労働の規制緩和。解釈改憲による集団的自衛権の行使などを強力に推し進めている。理不尽で不条理で危険な自民党政治を、われわれは額に汗して働くものとして、また、一人の人間としても、断じて認めらない。何としても打倒しなければならない政権だ」と述べ、「福島、東北の現状、非正規労働者の実態や戦争の悲惨さを思うとき、今の政治の状況に、いたずらに失望し絶望感に浸っているわけにはいかない」と強調した。

 

さらに、「4年前の『政権交代』の大義であった“国民の生活”の危機は、安倍政権の政策方向では解消されるどころかより深刻だ。あたり前の雇用と生活、平和と安心を望む国民意識にしっかり対応し、新自由主義と対決して働く者を基盤に『共生と連帯に基づく持続可能な社会」』実現にむけて真剣に取り組む政治勢力を、もう一度民主党を中心に再構築することが急務だ」と考えを述べ、次の政治闘争の山場である2年後の知事選を頂点とする統一自治体選挙、その1年後の衆参の国政選挙で、勝利の展望を切り開き、自公政権打倒することができる」と強調し、大会の成功とともに理解とご協力を呼びかけた。

大会は、今日、明日の議論を経て一年のたたかう方針と新執行部を決定し、明日27日16時30分に終了する予定。